雪解

雪解水がちょろちょろ山道を走り始めると春の到来である。日射しは明るく万象が蘇ったように輝いて見える。

ほころび始めた雪間からは、ものの芽が顔を出し、総身に雪を被いて立ち往生したかのような大樹も

「生きておるぞ!」

と、ばかりに自己主張して震える。生きとし生けるものの全てが復活の春を賛美し始める。